むくみ(浮腫)とは
長時間立ち続けたり、座り続けたりすると、健康な方でも足がむくむことがあります。このようなむくみは、通常は一時的なもので、休息や適度な運動によって解消されます。しかし、なかには何らかの疾患が原因で慢性的にむくみが続くケースも存在します。特に、心臓や腎臓などの内臓機能が低下している場合は注意が必要です。
むくみの原因
むくみ(浮腫)は、体内の水分が過剰に組織に滞留することで生じる症状で、原因は多岐にわたります。起こる場所や原因で「局所的」と「全身的」に分かれます。局所的なむくみは、血管やリンパの流れが滞ることで脚や腕など一部分だけに起こり、けがや手術後、炎症などで発症します。全身的なむくみは、腎性むくみ(腎臓の働きが低下し、水分や塩分が排出されにくくなる) 、心性むくみ(心臓のポンプ機能が落ちて血液が体内に滞る)、肝性むくみ(肝機能低下で血液中のタンパク質が減り水が漏れ出す)、内分泌・栄養異常(甲状腺機能低下や低栄養でむくみやすくなる)が挙げられます。またステロイドや一部の漢方薬、抗がん剤など薬の副作用でもむくみが生じます。その他、だるさや痛み、皮膚のかたさが続く場合は、早めに医療機関で相談しましょう。
むくみは腎臓病が原因となっている可能性も
腎臓病の初期症状として、むくみが生じる場合があります。腎臓は肝臓と同様に『沈黙の臓器』と呼ばれ、疾患が進行するまで自覚症状が現れにくいという特徴があります。そのため、むくみや血尿などは、比較的早期に気付きやすい重要なサインです。
手足や顔が急に腫れ、むくみが顕著になった場合は、腎臓病の可能性を考慮する必要があります。お早めに当院までご相談ください。